100%オーガニックの食生活の費用

Title: Cost of the 100% organic diet 1.How much does the 100% organic diet cost? (by Miha Masuda, RPT, PhD)



皆様、こんにちは。理学療法士の Miha です。100% Organic Diet(口にする全てをオーガニックの食材にする食事法)の指導をしています。

 

Spiritual Guidance-Based Cookingでは、その時の自分に最善のお料理を、スピリチュアル・ガイドと一緒に作っていきます。

 

100%オーガニックの食生活を始めようと思われている方の中には、「経済的に難しいのではないか。」と思われていらっしゃる方がおられるかもしれません。

 

オーガニックの食材は、家庭菜園で作れば話は別ですが、購入する場合、それ以外の食材と比べて値段が高いイメージがあります。

 

オーガニック100%の食事にする際、オーガニックの食材を100%を購入した場合に一体どれくらいの食費がかかり、全国平均より何パーセントくらい食費がアップするのでしょうか?

 

以下は、当院のAさん、(二人暮らし・勤労世帯)の女性の例です。

 

3か月間(2020年9月から11月)の食費を計算しました。

 

Aさん。50歳代。女性。100%自炊。二人暮らし(首都圏)。勤労世帯。

 

Aさんのご家庭の消費出費(生活費)は、二人併せて約18万円/月(家賃除く)でした。

 

これを、全国平均と比較してみます。

 

食費を計算する前に、まず、全国平均の消費出費(二人世帯・勤労世帯)は、政府統計から計算すると、以下のようになります。

 

2020年:消費支出合計264,088円―家賃地代12,401円=251,687円。(註1)

2019年:消費支出合計256,632円―家賃地代7,008円=249,624円。(註2)

 

この計算方法は、政府の統計のやり方なので、地代家賃の計算方法は不明ですが、こちらの金額が記載されておりました。

 

Aさんのご家庭では、月々、全国平均以下の生活費(全国平均-約7万円)で生活をしているということがわかりました。

 

 

次に、Aさんの食費です。

Aさんは、二人暮らしの勤労世帯で、当院のR基準に沿ったオーガニックの食材を100%購入しました。月々の食材費は、以下の通りでした。

 

2020年9月―11月の三か月間の平均の値です。二人世帯ですが、2で割って、一人当たりで計算しています。(以下、端数は四捨五入)

 

一人当たり、一食569円。一日1,706円。一ヶ月(30日)51,193円。

(2020年9月から11月の平均。端数は四捨五入)

 

二人では、一か月の食費の合計は、102,386円(30日で計算)。

 

 

Aさんの場合、生活費が全国平均より約7万円低くても、家計の見直しによって、R基準に沿ったオーガニックの食材を100%購入して生活することは可能でした。

 

上の食費の額を、

二人世帯(勤労世帯)の政府統計の全国平均値と比較すると、一人当たり 17,000から18,000円、+約50から54%の食費で、オーガニック100%の食事になります。(註1

 

参考までに、この値を一人暮らし(単身)の勤労世帯の全国平均で比較してみます。

 

単身世帯(勤労世帯)の政府統計の全国平均値と比較すると、一人当たり+7000から11,500円、+約15から29%の食費で、オーガニック100%の食事になります。(註2

 

Aさんは今後、家庭菜園を取り入れることで、より食費を抑えることを検討しています。

 

当時、Aさんの購入した食材の内容はこちら↓。

 

・食材はほぼ100%インターネットで購入。上記の値段は送料込み。

・国産を主に選択(食材の約9割が国産)。

・お野菜・お米は自然栽培がメイン。自家採種約80―90%(自家採種かどうか、薬剤による種子消毒なしの種かどうか、生産者に確認して購入)。

・牛乳も、完全無農薬、無化学肥料の牧草で育った牛の牛乳。

・調味料、発酵食品はできるだけ手作り(現在手作りしている調味料・発酵食品は、3割程度。味噌、梅干し、漬物、キムチ、等)。

・海藻類のうち昆布は天然、海苔は無酸処理のものを選択。

・自然栽培を選択することが多いが、植物性の堆肥はOK. Aさんが調べた範囲では、動物性の堆肥を用いているところでは、飼料に慣行栽培や外国産の飼料が混ざっていたので、選択していない。

・卵、肉は、飼料が100%オーガニックで育てられたもの入手が難しいため、ほとんど食べていない。現在牛肉は、北海道のジビーフを扱うお店で少しいただく程度。

・魚介類は時々。産地を選んでいる。

 

 

 

 

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以下、上記の計算の詳細です。

 

2020年9月―11月のAさんの三か月間の食費の平均の値です。二人世帯ですが、2で割って、一人当たりで計算しています。(以下、端数は四捨五入)

 

一人当たり、一食569円。一日1,706円。一ヶ月(30日)51,193円。(端数は四捨五入)

 

二人では、一か月の食費の合計は、102,386円(30日で計算)。

 

 

Aさんの食費を、政府統計の食費「2020年7月―9月の三か月間の全国平均値。」(註1)と比較してみましょう。

 

まず、二人世帯(勤労世帯)の食費の全国平均(註1)と比較してみましょう。

 

以下は、政府統計の「2020年7月―9月の三か月間の全国平均値。」(註1)と比較した値です。

 

(計算した当時、2020年10月―12月の平均はまだ出ていなかったため、当時手に入り得る最新の値で計算しました。)

 

全国平均の一人当たりの食費は、34,241円/月。(二人では、68,481円/月)

 

これを、Aさんの食費と比べてみますと、

 

全国平均の食費に、一人当たり、月+16,952円。+ 50%の食費で、オーガニック100%の食生活になります。

 

次に、単身世帯(勤労世帯)の全国平均と比較してみましょう。(註1)

 

こちらの一人当たりの食費は、39,767円/月。

 

これを、Aさんの食費と比べてみますと、

 

1ヶ月当たり+11,426円。+ 29%の食費で、オーガニック100%の食生活になります。(今回の例は二人世帯なので、単身世帯同士での比較ではないのですが、参考までに計算しました。)

 

 

参考までに、コロナ禍で自宅で食事をする人が増えていることを踏まえ、コロナ禍のなかった2019年一年間の全国平均値の食費と比較してみました。

 

まず、2019年の二人世帯(勤労世帯)の食費の1年間の全国の平均値(註1)と比較してみましょう。

 

一人当たりの食費は、33,263円/月。(二人では、66,525円/月)

 

これをAさんの食費と比較すると、

 

一人当たり、月 17,930円。+54%の食費で、オーガニック100%の食事になります。

 

 

次に、単身世帯(勤労世帯)の食費の1年間の全国の平均値(註3)と比較してみましょう。

 

 

一人当たりの食費は、44,348円/月。

 

Aさんの食費と比較すると、

 

一人当たり、月 6,845円。+15%の食費で、オーガニック100%の食事になります。

 

 

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註1:

https://www.stat.go.jp/english/data/sousetai/2.html

 

Table 4 Average of Monthly Receipts and Disbursements per Household by Number of Household Members, and by Age Group of Household Head
(Total Households, of which Workers' Households)(Excel:124KB)

2020年7月~9月。第4表 世帯人員・世帯主の年齢階級別1世帯当たり1か月間の収入と支出(総世帯のうち勤労者世帯)

(「世帯人数2人」をご参照ください。)

 

 

註2:

家計調査・家計収支編・二人以上の世帯・年報2019年「<用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出」表番号3.統計表「世帯人員・世帯主の年齢階級別『二人以上の世帯・勤労者世帯』」

 

https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20190&month=0&tclass1=000000330001&tclass2=000000330004&tclass3=000000330006&result_back=1&cycle_facet=tclass1%3Atclass2%3Atclass3%3Acycle&tclass4val=0

 

註3:

家計調査・家計収支編・総世帯・詳細結果表・年報2019年「<用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出」表番号1-2.統計表「時系列-収入・支出(実数,実質増減率)-2012年~2019年『勤労者世帯』」

 

https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20190&month=0&tclass1=000000330001&tclass2=000000330022&tclass3=000000330024&result_back=1&cycle_facet=tclass1%3Atclass2%3Atclass3%3Acycle&tclass4val=0

 

 

 

 

Title: Cost of the 100% organic diet 2.What can you do to maintain a 100% organic diet for a long time? (by Miha Masuda, RPT, PhD)

 

皆様、こんにちは。理学療法士の Miha です。100% Organic Diet(口にする全てをオーガニックの食材にする食事法)の指導をしています。

 

100%オーガニックの食生活の費用 1.どのくらいの費用がかかるのか?」の続きです。

 

Aさんのケースでは、二人世帯(勤労世帯)の政府統計の全国平均値と比較して、月々、一人当たり +17,000-18,000円、+約50-54%の食費で、100%オーガニックの食生活となることがわかりました。

 

では、100%オーガニックの食生活を長く続けていくために、経済的な面をどのように工夫していったらいいでしょうか?

 

一つは、100%オーガニックの食生活にかかる食費をどのようにとらえたらよいのかといったことがあります。

 

日本の食品ロスの問題について専門家の井出留美さんのお話を伺う機会がありました。

 

日本で一番食品ロスが少ないとされている京都市でも、食品ロスの発生量は、1世帯(4人家族)あたり1年間に79kg。これを金額に換算すると年間約6万円分。更にゴミの処理に約4千円の費用がかかっており、あわせて64000円の無駄が出ているそうです。

 

参照

https://www.city.kyoto.lg.jp/kankyo/cmsfiles/contents/0000212/212663/p3_fix.pdf

 

1世帯当たり64000円という金額の大きさにショックを受けました。

 

オーガニックの食材は高いというイメージがあって、実際にやや高めの値段設定なので、100%オーガニックの食生活になかなか踏み出せないというご意見を伺うことがあります。

 

この食品ロスに代わっていた64000円を使って、100%オーガニックの食生活を始めることができたら、皮も丸ごと食べることができ、食品ロスも減らすことができ、いい材料で健康になって、幸せ度も上がって、自分だけでなく、周りにもたくさんの良い影響があって、一石三鳥以上の良い効果がありそうです。

 

 

そして、井出留美さんの著書である「捨てないパン屋の挑戦 しあわせのレシピ」の主人公の田村陽至さん。田村さんは、「捨てないパン屋」として有名な広島のパン屋「ブーランジュリー ドリアン」のご主人です。

 

田村さんのパン「国産ビオ小麦&ライ麦のカンパーニュカンパーニュ(大)」は、一つ、2400円(税抜)。これは直ぐに手を出せるパンのお値段ではありません。でも、田村さんのパンは大人気で、定期購入はすでに定員に達していて、1年〜数年は募集がないとのことでした。

 

田村さんがおっしゃったのは、

「うちのパンは、一見すると(価格が)高く見えるかもしれない。でも、冷凍保存すれば、1ヶ月は保存がきく。お客さんが重さも料金も計って計算しておられたのですが、コンビニで毎日パンを買って食べるよりも、うちのパンを保存して食べた方が安いのだそうです。それだったら、安くて、安全なうちのパンを選ぶ。そういうことです。」

 

ありがたいことに、田村さんのカンパーニュを頂く機会がありました。田村さんは、ほとんどのパンに有機の小麦粉を使っていて、窯で焼き上げています。カンパーニュは、直径が30cmほどある大きなパン。持ち上げてみると、ずっしりと重い。

 

田村さんお勧めの食べ方は、うすく切って、水気を振って、フライパンで蓋をして焼き上げるというもの。中はふっくら、表面はカリカリとしたトーストが出来上がりました。

 

少し酸味のある味と香りが特徴のカンパーニュは、噛めば噛むほど旨みがまして、美味しい!エネルギーの高いパンで、元気が出ました!一切れでも、満足感がありました。しかも、パンの材料にビオの小麦粉(有機の小麦粉)を使われているということで、健康に良いことは間違いありません。

 

この美味しくて、健康にも良い、体も心も満足するパンが、田村さんが仰ったように、コンビニのパンよりも経済的ということでしたら、お得感がいっぱいです!

 

 

そして、100%オーガニックの食生活に変えると、健康面でプラスの効果があることから、医療費が減ることが考えられます。

 

山田正彦先生の著書「売り渡される食の安全(角川新書)」の中で、アメリカの市民団体「マムズ・アクロス・アメリカ」の創立者のゼン・ハニーカットさんが、ご自身のご家庭で、オーガニックに食を変えてから、家族全体の医療費が大幅に削減したと話しています。

 

 

最後に、オーガニックの食材を経済的に手に入れるためのヒントのご提案です。

 

日本では、種苗法の改正によって、これから、登録品種の野菜や果物の値段が高くなる可能性があります。毎年の種苗の購入代が、野菜や果物の値段に反映される可能性があるからです。ですので、食材を購入する際に、在来種・固定種・一般品種の自家採種をしている生産者様の野菜や果物を購入していくことで、種苗代が上乗せされない価格での野菜や果物を購入が可能だと思われます。

 

また、Aさんも検討をしていましたが、家庭菜園を始めるというのもお勧めです。最初は、道具や種苗などの購入費などがかかりますが、その後は農園のレンタル代のみで、うまくいけば、一年中、何かしらの収穫に恵まれます。ご自分の基準にあったオーガニックの食材を作っていけるという楽しみもあります。

 

また、山で食べられる野草を探して、食材にしていくというのも、お勧めです。例えば、私たちの畑の大収穫だった「スベリヒユ」様には、種代がかかっていません。「スベリヒユ」様を知ってから、気が付くと、道端や庭先にも生えていることがわかりました。食べられる野草を知っていれば、ゼロ円でおいしく手に入れる可能性があります。

 

 

これらのことを組み合わせていって、より経済的に、より長く、100%オーガニックの食生活を継続していく助けになればと思います。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

皆さまのお役に立てれば幸いです。